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与信管理

平成25年5月16日

3.危険なシグナルの見分け方

今回は危険なシグナルの見分け方についてのお話です。取引の相手方会社において経営状態に不安が生じる前兆として、以下のような事象が起きることがあります。まず、納期・納品の遅れです。これらが継続するようになると危険状態と判断せざるを得ません。そして、納期・納品の遅れに伴い、製品や仕事が粗雑になる、あるいは小さなミスが頻発するようになると相手方会社幹部の動揺が従業員にまで波及している事が明らかです。をお話ししましょう。カードには相手方の本店所在地と商号が記載されています。現地を訪れることはもちろんですが、それ以外にも情報を集めることはできます。

このようなサインは、一つだけをみれば大きな事ではなく、御社も納品先の顧客対応がありますので、そちらに気を取られてしまいますが、これらのサインを見逃すべきではありません。このようなサインがみられたときは、できる限り相手方会社を訪問するようにしましょう。そして訪問のアポイントが取りにくい、あるいは相手方担当者と連絡が取りにくいなどの状況であれば、担当者レベルではなく役席を交えた対策を講じる態勢が必要です。

相手方会社を訪問する場合、正常取引をしていた頃との違いを見逃してはいけません。社長、幹部、一般従業員の雰囲気が悪い、電話の対応を聞いていると他の取引先との関係がうまくいっていない、清潔であった職場の掃除が行き届いていない、ベテラン従業員に変動があるなど、危険なサインです。

さらに、取引銀行が変わることは一概に危険な兆候とは言えませんが、他の兆候とあわせて考えると、返済が遅れて催促されて、他の銀行に肩代わりを求めた結果であることがあります。このような場合は、直ちに商業登記と会社資産の不動産登記を調査しなければなりません。さらに社長個人の資産が分かっている場合は、その不動産登記簿をも調査して下さい。そこでどのような金融機関から資金を借り入れているか、担保設定状況が当初とどのような変動があるのか、しっかりと把握して下さい。

そしていよいよ明らかな兆候として、現金払いが手形払いになる、手形支払いのサイトが長くなったり、支払期日延長の差し替え(手形ジャンプ)の依頼、さらには回り手形による支払いの依頼などが生じれば、危険は明らかです。このような場合、多くは経理担当者と連絡が付きにくくなっていることでしょう。

以上の状態になれば、速やかに与信判定会議を設けて今後の取引について判断する必要があります。次回は、この与信判定会議についてお話いたします。

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